あなたは子どもにとって毒になる親?薬になる親?

ここ最近、「毒親」という言葉が
新しく誕生し、話題になっていますね。
文字通り、
「子供にとって毒になる親」
という意味ですね。
実は私自身の親は、
今で言う「毒親」でした。
だからこそ、「ああはなりたくない」と
私は子どもを生む前に
必死で子育ての勉強をしたのです。
このメルマガをお読みのお母さんの
中には
「私は毒親なのでは?」
と心配になった方もいるでしょう。
毒親のパターンは何種類かあります。
一番酷いのは「虐待する親」です。
もちろん虐待は論外として、他にも
こういうパターンの毒親もあります。
・子供に過剰な干渉をして、
自由を奪ってしまう親
こんな「過干渉な親」も、
ある意味虐待にあたるのではと言う、
専門家もいます。
たとえば、
・子供が将来どんな職業につくかを
親が強制する
・子供を自由に遊ばせずに
勉強ばかりをさせる
・子供がどんなお友達と付き合うかを
親が選別し、子供を強制する
・子供が誰と結婚するのかを、
親が選んで押し付ける
など、子供の人生を親が干渉し、
強制し続けるような状況です。
子供に過度な干渉をしてしまうと、
自主性が奪われてしまいます。
酷い場合は、心に傷を負ったり、
親を恨んだりしてしまいます。
私がこんなお話をすると、
「私は子供に結構勉強させているので
毒親にあたるのでしょうか?」
と不安になられるかもしれません。
たしかに、子供に勉強をさせないと、
将来不利になるのは事実ですから、
親はある程度子供に干渉しないと
いけないわけです。
このあたりをどう考え、
心のなかで整理していくべきなのか。
これはとても難しい課題です。
そこで今日のメール講座では、
・子供を自由に育てるべきか
・自由に育てるとはどういうことか?
・子供にどこまで干渉すべきか
というテーマについて、
お話していきたいと思います。
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1.子供はコントロールできない
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このテーマについて考える際に、
最初に知っておいて頂きたいことは、
「子供はコントロールできない」
ということです。
子供は自分の意志をもっているので、
最終的には自分で判断します。
小さいうちはそれを親が決め、
子供の代わりに意思決定をします。
でも、年齢が大きくなるにしたがい、
子供は言うことを聞かなくなります。
中学時代からは体も大きくなり、
親よりも強くなってきます。
自分より大きくなった子どもに
上から見下されると怖いですよ(^^;
子供をコントロールすることなど、
できないわけです。
親が思ったとおりなんか、
育ってくれないのが現実です。
まずはこのことを意識してください。
子供が反抗するのはまだ良い方です。
反抗するというのは、
自分の主張をしているわけです。
子供をコントロールすることの弊害は
「子供の自主性がなくなってしまう」
ということがイチバン重大なのです。
親のエネルギーに負けてしまうと、
子供は自分の意志を押し殺して、
親に支配されてしまうように
なります。
そうなると、
「自分で考えない弱い子」
になってしまうわけです。
子供を思った通り育てたとしても、
「結局親の言うことを聞いただけ」
という状況なわけですね。
自分で作り上げた人生ではないので、
そんな子はとても弱いのです。
今の時代、大学を卒業して
就職した人の約4割が
3年以内に辞めてしまうそうです。
「自分の夢を叶えるため」
「自分のやりたい仕事につく」
これが目的なら、決してそんなこと
は起こらないはずです。
変化の激しい今の時代では、
自分のない、弱い人間は
「社会を背負う背負うリーダー」
にはなれないと思います。
ですから、早いうちに、
「子供をコントロールすること」
「自分の思ったように育てたいと
願って子供と接すること」
こんなことは難しいと腹をくくり、
受け入れることが大切です。
結局子供が反抗してくるか、
自主性のない子供に育ってしまうか、
こんな結果しかないわけです。
それでは、子供を自由に育てれば、
強い子になるのでしょうか?
勉強をさせずに、子供にまかせて、
思ったように遊ばせれば、
強い子に育つのでしょうか。
この点についてお話しましょう。
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2.子供は社会が育てる
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子供に徹底的に干渉するのと
対極にある考え方があります。
「子供は社会が育てるもの」
という考えです。
・社会の中で勝手に育つので、
子供の自主性に任せましょう
という考え方です。
放任主義とも言えますね。
無理な勉強もさせない、
子供が何をしてもそれを認め、
やりたいことをやりたいように
やらせる。
こんな感じの教育方針です。
私はこの教育方針で子育てた親を
何名か知っています。
私の知っている範囲の何名か
なので、偏っているかも
しれませんが、
その結果は以下の通りです。
・親の財産を食いつぶした道楽息子
・社交辞令を知らない痛い人間
・定職につけず、さまようニート
「子供は社会が育てるから、
親ができるだけ干渉しない」
という放任主義の教育方針は、
少し危険だと言えると思います。
上手くいく場合ももちろん
ありますが、
上手くいかない場合もあるからです。
これは私の意見ですが、
理由は2つあると思います。
1つめの理由は、運の要素が
とても強いからです。
良い環境にあたればよいですが、
悪い環境に入ってしまうと
人生が大きく狂ってしまいます。
東大に行く子と仲良くなれば、
勉強する習慣が身に付きます。
でも不良グループに入れば、
それが楽しくなるかもしれません。
こんな当たり外れが大きいのは、
危険だと言わざるをえません。
2つめの理由は、小さな子供には
将来を見据える力がないからです。
ごく簡単な例でいえば、
「歯磨きをしなければ虫歯になる」
ということも、子供に教えなければ
無知なままですよね。
ましてや社会のことなど、
子供は全く知らないわけです。
・誰と付き合うべきか
・毎日何を過ごして過ごすべきか
子供は将来を見据えて判断できず、
「今楽しいこと」を選びます。
だから子供に任せるのでなく、親が
子供を上手に導く必要があります。
・子供をコントロールできない
・社会に育てさせる放任主義は危険
このような状況のなかで、
自分で判断し、考えることができる
頭の良い子に育てるためには、
親はどうあるべきでしょうか。
ここで岡山で幼児教室をして
いらっしゃる藤井先生のお話を、
参考にしてみましょう。
藤井先生は私とよく似た考えで
子育てをされました。
二人のお子さんは
東大と医学部に合格されました。
私たちに共通しているのは
子供を自由に育てることで、
賢い子に育てようとしたことです。
でも、自由に育てる際に、
ふたりともある1つのことを
意識していました。
これを意識するかどうか…
子育ての結果に大きな違いが出ます。
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3.自由とレール
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私と藤井先生が意識した言葉。
それは、「レールを敷く」ことです。
私達の考えはこうです。
「子供はコントロールできない。
でも誘導はできるんです。
親があらかじめレールを敷いて、
その中で自由に育てる。
小さな頃は親が作った世界で、
自分で判断させてあげる。
でも、どれを選んだとしても、
それは親が作った選択肢です。
だから大きくブレることはない。
ただ、子供に自分で決めさせないと
自分の人生を切り開けない。」
たとえば我が子の世界に
「おもちゃ屋さん」「テレビゲーム」
これらはありませんでした。
周囲にあったのは、
・積み木や粘土
・自然のなかで遊ぶこと
こんな世界だったんです。
だからわが子たちは、
積み木と自然で必死に遊んだ。
積み木で遊ぶか粘土で遊ぶかは
子供が判断したけど、
選択肢は親が用意したわけです。
藤井先生から伺った話では
藤井先生のお子さんの周囲は、
「一生懸命勉強するお友達」
がほとんどでした。
その中から仲良くなる相手を決めて、
楽しく遊んだんですね。
つまりこういうことですね。
親が子供の一歩先を見越して、
周囲の世界を用意してあげる。
これを、私たちは、
「レールを敷く」と言っています。
そのなかで子供は自分で判断し、
生き方を選んでいくわけです。
子供をコントロールはしないけど、
誘導をしていくわけです。
そして子供が18歳になったら、
レールを敷くことはしなくなります。
子供は自分のレールを、
自分の力で敷いていくんです。
それまでに自分で判断してきたから、
「自分の力で人生を作り出す」
ということができるわけです。
ここまでお読みいただいたあなたは、
もうお分かりだと思います。
子供の人生を親がどう決めて、
干渉していくのか。
とても難しいテーマですが、
「レールを敷く」という考え方が
ヒントになると思います。
子供が大人になるまでは、
親が作った世界のなかで、
自分で判断する練習をさせる。
これは本物の自由ではないですが、
子供は自由に選ぶことができます。
そして、子供が自分で考え、
社会のことがわかってきたら、
子供をできるだけ早く手放し、
親離れする必要があるんですね。
子供の教育においては、
とても大切なポイントになると
言えます。
それでは今日のメール講座は、
このあたりで終わりたいと思います。