4歳2歳のお子さんのお母さんのお悩み
主人の人種差別発言に対する子どもへの影響について
悩んでいます。
主人は、よく
「○○っていうのは悪い国だ」
「〇○人は、考えずに行動するから危ない」など、
決めつけた言い方で子どもに話をします。
子どもには将来、国際人として活躍して欲しいと願っています。
偏見や先入観を持たず、
どの国が良いか悪いかは
子ども自身が自ら学んで判断していくべきだと思っています。
主人の人種差別発言は子どもにどのように影響するか心配です。
お母さんの考えも伝える
ご主人が種差別的な発言をされることは
ご主人のお考えがあってのことなので
「止めてちょうだい」と
もしご本人に言われたとしても
なかなか上手くはいかないのではないかなという気はします。
「良いか悪いかは子どもが自ら判断する」
私はこれが一番大事だと思うのです。
「お父さんにはお父さんの考えがあるのよ」と
子ども達には言ってもらえばいいし
大事なのはお母さんの考えです。
例えば
人種が違うことについてどう思っているか
自分とは考え方の違う人についてどう思っているのか
こういうことをお子さんに伝えられたらいいと思います。
つまり
「偏見を持ってはいけないよ」
「先入観を持つというのはよくないんだよ」ということを
お子さんに伝えられたらいいと思うのです。
子育てをする時にもちろん夫婦ですから
2人で助け合って子育てをするというのは当然だとは思うのですが
でも実際のところ子育てをメインにするのは
やはりお母さんというご家庭が多いのではないかと思います。
つまり子どもへの影響力というのも
お父さんよりもお母さんの方の影響力の方が
大きいのではないかなと思います。
ですから
お母さんがしっかりとした考えを持って
「人種差別はいけないんだ」と思えばそれを実践することが大事です。
選ぶのは子ども
あとはお子さんが自分で選ぶだけです。
お父さんはこういう考え。
お母さんはこういう考え。
自分はこっちがいいと思っている。
このようにお子さんが選ぶことだと思います。
これはご主人だけではなくて
学校の先生、おじいちゃん、おばあちゃんと
いろいろな大人の考え方から
「自分はこの考え方にしよう」というのを選んでいきますので
色んな考えが世の中にあるのだと気づくことが
大事なのではないかなと思います。

小1と年少の男の子のお母さんのお悩み
危険なこと以外は見守って
子育てをしたいと思っています。
ただ、
「知らないことは教えてあげないとこの子たちが困る」
という私自身の躾の気持ちから、
日々口うるさく言っている自分に気がつき、
「これは躾というより単なる小言なのでは?」
と思うようになりました。
河村先生は、躾と小言の違いはなんだと思いますか?
のびのび育てることと躾とのバランス
親であれば子どもをのびのびと育てたいと思います。
のびのび育てると子どもの自己肯定感は上がります。
でも
躾はしなければいけないということで
子どもに「それをしちゃダメ」「こうしなさい」と言ってしまいます。
そうすると子どもは
きちんとした子にはなるかもしれないですが
のびのびとは育ちにくくなります。
ですが
しつけの面から言うと
マナーがなっていないと見られるかもしれません。
逆に
「ああしなさい」「こうしなさい」というマナーを厳しく育てると
マナーはできている。
つまりマナーができている、できていない。
のびのびと育つ、育たない。
これは相反するものだと思うのです。
両極端はあんまり良くないと思います。
子どもをのびのび育てるあまり、
何も躾をしない、小言を言わないと
躾のなっていない子どもになってしまいます。
だからといってあまりにも厳しく言いすぎると
子どもはのびのびと育てなくなってしまう。
両極端はあんまり良くないので
その間で自分が落とし所というか
のびのび育てることと躾と小言のバランスだと思うのです。
子どもに躾をしなくていいなんてことはないと私は思うので
ある程度はしなくてはいけません。
ただあまりにも過度にやりすぎると
子どもはのびのび育たないということになります。
大きくなってからでも大丈夫な躾もある
私にとって
子どもをのびのびと育てるというのはすごく大事だったので
しつけに関しては厳しくは言いませんでした。
ですから
マナーという点ではあまりできてない部分もあると思います。
ただ、それは私の想定内。
仕方がないことと思っていましたし、
大きくなってからでもかなり治る躾というのもあるわけです。
例えば箸の持ち方。
わが子たちは幼い頃、うまく持つことができませんでした。
幼稚園、小学校低学年の時に
「箸をちゃんと持ちなさい」と食事のたびに言っていたら
やっぱり食事が楽しくなくなります。
子どもが劣等感を持ってしまうと思ったので
低学年の時にはうるさく言いませんでした。
だけども高学年になったぐらいで
理解力もできてきて
そして周りの目も少し気になるようになってきて
「お箸はこういうふうに持った方が美しいのよ」
「だから治そうね」ということで高学年から直しました。
今はもう普通に美しく持つことができるようになっています。
後になっても治ることであれば後回しにしていいと思うのです。
反対に
小さい時に躾をしないと身につかないことがあります。
例えば
食事の時に口を開けてクチャクチャ食べる。
これに関してはやっぱり小さいときにしつけておかないと
大きくなっても習慣になってしまいます。
ですから小さい時から
「お口は閉じて食べましょう」と食事の時には言っていました。
このようにお母さんが後からでも躾が大丈夫なことと
小さいうちにつけて躾をしておかなければいけないこと
このあたりはお母さんが判断して選ばれたらいいのではないかなと思います。

3歳の男の子のお母さんのお悩み
息子は日ごろからママっ子です。
先日、私が第2子を妊娠していることがわかりました。
その頃からおもらしをしたり、癇癪をおこすようになり、
赤ちゃん返りをしています。
生まれてくる赤ちゃんに対しても
「ママは赤ちゃん抱っこしちゃダメ。僕を抱っこして」
と言います。
このような息子に妊娠中、出産後
どのように声掛けして接していったらよいでしょうか。
赤ちゃん返りは悪いことではない
お兄ちゃんにとっては
赤ちゃんが生まれてくるというのは
お母さんをとられてしまうという危機感があるのかもしれません。
赤ちゃん返りは兄弟のいるご家庭では
どこでも経験をされているのではないかと思います。
私も子どもが3人におりますから
赤ちゃんが生まれてくるという時には
上の子達の赤ちゃん返りを経験しました。
子どもにさびしい思いをさせてしまう。
このように考えてしまうお母さんは多いと思いますが、
これが良いことなのか、悪いことなのかというのを考えてほしいのです。
寂しい思いをさせるというのは
悪いことのようにも感じるのですけれども、
そういう辛い思いをすることで
自分自身の人間の幅、器を大きくするものであるから
私は良いことだと思うのです。
スポーツに例えると
スポーツが上手になるためには練習をします。
練習というのは苦しいものですが、
自分を伸ばすために自分の限界を超えるまで練習することで
スポーツは上手になっていくわけです。
お子さんも自分自身の優しさだったり、人に対する思いやりだったり
そういったものを学ぶために
赤ちゃん返りという苦労をするわけです。
この子は今、伸びている
お母さん自身がわが子の赤ちゃん返りを見て
「かわいそう」と思うのではなく
「今この子は辛い思いしながらも伸びているのね」と
もし思えることができたら
少し接し方も変わるのではないかなと思います。
ですから
具体的な声掛けや接し方はお伝えできないのですけれども
お母さんのマインドを変えることを意識してみてください。
赤ちゃん返りをマイナスに見るのではなくプラスに見る。
そのマインドを持っていれば
自然と言葉がけや行動というのは変わってくるのではないかなと思います。
ただ、ひとつだけその行動について。
赤ちゃんが生まれたあとのことですが、
お兄ちゃんが「ママ、抱っこ」と言っているときに
赤ちゃんが泣いている場面があるとします。
「一体どっちにすればいいの?」と思うのですけれども
できるだけお兄ちゃんを優先してあげてください。
赤ちゃんはおなかが空いて泣いているのでしょうが
お兄ちゃんはさびしさを抱えていますので
お兄ちゃんを大事にしてあげてほしいなと思います。

年中の女の子のお母さんのお悩み
娘が6歳の誕生日に
「パソコンのおもちゃが欲しい」と言っていて悩んでいます。
旦那がパソコンで勉強しているので
憧れがあるのか、
今までは
折り紙やダンボールで作って遊んでいたのですが、
ついに
「おもちゃのパソコンが欲しい」と言い出しました。
理由を聞くと
「勉強したい」「パソコンの練習をしたい」だそうです。
私は電子機器を小学校高学年までは持たせたくないと思っています。
どうすれば良いでしょうか?
子どもの脳は成長中
私もこのお母さんと同じように
小学校高学年までは
パソコンやスマホなどを持たせる必要がないと思っています。
人間の脳の成長という視点から見れば
子どもにいつどうやって渡すかというのは
すごく大事なことになると思います。
早く渡せば
パソコンが上手に使いこなせるようになるかというと
そうではないわけです。
パソコンやスマホは
計算、検索といった
あくまでも人間の脳を補助するための道具だと
私は思っています。
大人というのは
もう脳が成長していますので
パソコン、スマホに補助してもらうことで
効率よく生活していくことができます。
ですが
子どもというのは脳が成長中の段階です。
生まれた時からどんどん成長し、
だいたい12歳ぐらいで脳が出来上がると言われています。
脳が成長中の段階において
パソコンで補助してもらうと
成長する必要はなくなると思うのです。
つまり
パソコンに頼ってしまうようになるということです。
・自分で考える
・自分で辞書を引く
・自分で漢字を覚える
このようなことをすることで脳が伸びるのに
パソコンに頼れば脳が伸びなくなってしまうような気がするのです。
脳科学者の方、専門家の方からしたら
「それは違う」という意見があるかもしれませんが
私はこのように思っています。
小さいうちに多くの体験を
お子さんが小さいうちは
いろんな体験をさせてあげましょう。
パソコンに頼るのではなく、
自然の中で遊ぶ、
自分で失敗しながら何かを作り上げる
といった体験が良いと思います。
「どうして、うまくいかないのだろう」と悩むことで
脳は鍛えられます。
お子さんが大人に憧れるのは当然だと思います。
子どもにパソコンを与えるかどうかというのは
もちろん親坊さんの判断にはなりますが
私はなるべく遅い方がいいのではないかなと思います。

3歳の男の子のお母さんのお悩み
息子は赤ちゃんの頃から繊細で、敏感なタイプ。
大人の話もよく理解し
空気が読めてしまう子です。
近頃、気になっているのが
簡単な面接や、スポーツクラブでの毎月のテスト
そういった自分自身の力を試されるような場を
どうしても避けようとします。
「失敗したくない」といった気持ちが強く
慎重な性格ですが、
プライドの高さなのか。
この先もそういったいくつもの場面を避けてしまうと思うと
心配でたまらなくなります。
結果を求めれば、やる気はなくなる
厳しいことを言います。
3歳のお子さんに
簡単な面接、毎月のテストが必要でしょうか?
きっとそれをするから
お子さんはチャレンジしなくなるのだと思うのです。
子どもというのは
本来やる気があって
何でもやりたいと思うものです。
ですが
子どもに結果を求めると
やる気というのはなくなります。
結果が出たら喜ぶ。
結果が出なかったら悲しむ。
時には叱る。
このようなことを繰り返していると尚更です。
結果が出るものはやるけども
結果が出そうにないものはやらないようになるでしょう。
3歳で
このお子さんはそうなってしまっているのではないかなと
私はすごく心配です。
競争を与えない
では
どのようにサポートしてあげればいいのか。
そのような結果が出るようなことを与えない
ということではないかなと思うのです。
そして
子どもを褒めるときに結果を褒めない
ということが大事です。
「できたから立派だね」
「できたから偉いね」ではなく
過程を褒めてあげましょう。
「頑張っているね」
「あなたが頑張って作ったからステキね」
という風に褒めてあげると良いと思うのです。
いろいろな習い事はありますが
順位や
お友だちとの優劣の差がはっきり表れるようなものというのは
小さい時期から与えるのは
マイナスの方が大きいと思っています。
ただ
ずっと競争してはいけないということではありません。
ある時期からは
やはり競争して頑張るというのが
やる気につながってくることもあります。
ライバルといった存在も良い影響を与えてくれるでしょう。
それは親が与えるものではなく、
子どもが自分で見つけるものですから
親がわざわざ競争を与えるということは
この先も出来ればずっとしない方がいいと思います。
競争にさらされていると
子どものやる気というのはどんどんなくなっていきます。
そこに気をつけて
子育てをしていただきたいと思います。

4歳と2歳の女の子のお母さんのお悩み
「お友達を家に呼びたい」と4歳の娘が言うのですが、
うちは部屋が小さく、1ルームです。
十分に遊べるスペースはなく、
おもちゃも大した物がないので、
来てもらっても退屈と思われるだけだと思うんです。
娘に「どうしてお友達はうちに来てくれないの?」と聞かれ、
「うちは狭くてお友達を呼べないの」と正直に答えました。
娘は、少し悲しい顔をしていました。
経済的事情を娘に話すのも難しく、
どのように話していけば良いでしょうか?
狭くても気にせず
お友達を家に呼ぶべきでしょうか?
事実と感情を分けて考える
事実に感情を重ねると
それが悩みになります。
おうちがワンルームであるということ。
これは事実です。
その他のことは
感情だと思うのです。
「十分に遊べるスペースがなく」
この十分というのはお母さんの考えです。
子どもは押し入れなど、狭い所が好きですよね。
「うちは狭い」と思うのはお母さんの感情です。
「おもちゃも大したものがない」
これもお母さんが思っていることです。
子どもというのは
どんなおもちゃでも楽しむ才能があるのです。
たとえおもちゃがなくても
おもちゃを自分で作り出して遊ぶという才能もあります。
おもちゃがないから呼べないということはないと思うのです。
何が問題なのか
よくよく考えると
おそらくこのお母さんはワンルームということを
お子さんのお友だちというより
お友だちのお母さんに見られたら恥ずかしいと
思っていらっしゃるのではないでしょうか。
お母さんの心の中の問題のように思うのです。
「ワンルームだけど、すごく居心地のいい家」
「おもちゃは少ないけど、何か楽しい遊びを考えよう」と
お母さんが考えることができれば
問題は解決できると思います。
それでも
お母さんの心の中の引っかかりが取れないのであれば
「家にはお友だちは呼ばないのよ」と
お子さんにそのまま伝えればいいと思います。

1歳8ヶ月の女の子のお母さんのお悩み
夫は、育児に協力してくれていますが、
娘が全く言うことを聞きません。
お風呂に一緒に入ること、
着替えを主人が手伝うことを
「イヤイヤ」と拒否します。
夫は、かなり落ち込んでおり、最近は元気がありません。
私に何かできることがあるのでしょうか?
お父さんの役割とは
子育てを夫婦で協力してやっていく。
これはもちろんのことです。
ですが
お父さんの役割、お母さんの役割というのは
同じではありません。
お父さんがお母さんの代わりにやるということが
お父さんの役割ではないと私は思っています。
お母さんの代わりに行って
お母さんを助けるということもありますが
それよりも大事なことがあります。
子育てにおけるお父さんの役割というのは
お風呂に入る
着替えをさせるといったことではないと思うのです。
それをさせてはいけないということではありません。
誤解しないで下さいね。
そうではなく
「どっしりと構えている」
これがお父さんの役割だと思います。
人生いろいろなことが起こります。
何か大変な危機がやってきた時に
「お父さんがいれば大丈夫」という
どっしりとした姿を見せるというのが
お父さんの役割ではないでしょうか。
お父さんを尊敬する
お子さんの反抗期には
お母さんだけでは抑えられなくなるかもしれません。
その時にお父さんの出番があります。
お子さんがお母さんに口答えした時に
「これ以上お母さんを罵ったらお父さんが怖いな」
「これ以上反抗しちゃいけないんだな」と
抑止力になると思います。
お父さんの存在が子どもに影響を与えるというのが
お父さんの一番大事な役割です。
ですから
大事なのはお父さんを尊敬すること。
尊敬できる存在でいてもらうこと。
そのためには
お母さんと子どもが会話をするときに
常にお父さんを尊敬する言葉を出すことが大事です。
「お父さん、だらしないわね」
「お父さんは、いつもこうなんだから」と
愚痴をお子さんに言われる方も
中にはいらっしゃるかもしれません。
そういうことをしていると
お父さんの存在がどんどん軽くなっていきます。
のちのち、
お父さんの威厳が必要になった時に
通用しなくなるということがありますので
そこは気を付けましょう。

年少の女の子のお母さんのお悩み
娘は恥ずかしがり屋で、少し臆病です。
習い事の体験に行っても
いつも私から離れず、レッスンを見ているだけです。
興味がないのかなと思い、聞いてみても、
「恥ずかしいから」と言うだけで
興味がない訳ではないようです。
また動物を触る体験など
いろいろとさせてみるのですが、
怖がって触ろうとしません。
私が先に触って楽しそうにしているところを見せるのですが、
娘は拒否。
子どもの頃にいろいろ体験する方が
頭にもいいような気がするのですが、
娘のような性格の場合はどうしたら良いでしょうか?
子どもには体験が必要
子どもが小さいうちにいろんな体験をさせましょう。
体験には
プラスの体験とマイナスの体験があります。
プラスの体験は
「楽しい」「興味がある」「何か得るものがある」もの。
マイナスの体験は
「怖い思いをした」「面白くなかった」「怪我をした」もの。
ですが
プラスの体験もマイナスの体験も含めて
子どもの成長の土台になっていきますから
両方が大事だと思います。
習い事の体験に行って見ているだけであっても
興味がないわけではないと思います。
もしかしたら
「やってみたい」「でも怖い」
気持ちのせめぎ合いが生じているのかもしれません。
行かないよりは行って見ているだけの方が
何倍もいいと思います。
次はできるかもしれない
動物に触れないのも今だけのことかもしれません。
お母さんや他の子が楽しそうにしているのを見ていれば、
来年同じところに行ったら変わるかもしれません。
来年も無理だったら、その次の年に来てみたら触れるかもしれません。
そのように
子どもというのはどんどん成長していくわけです。
今できないからといって
一生できないわけではないと思うのです。
そう思って
いろんな体験をさせてあげてください。
お子さんが参加せず
見ているだけだったとしても
「また行こうね」
「楽しかったね」と
フォローしてあげることが大事です。

小学校3年生の男の子のお母さんのお悩み
息子が中学受験したいと言いだしました。
親としては「高校受験でよい」と思っていました。
精神的に幼く、中学受験向きではないと考えていたからです。
ただ、息子は友達の影響もあり
非常に意欲が高まっている状態で、
活かしてあげたい気持ちに判断が揺らいでいます。
事実と感情を分ける
事実と感情を分ける
ということがすごく大事です。
子どもが「受験をしたい」と言い出した。
これは事実です。
親としては高校受験で良いと思っていた。
これは親の感情です。
息子が精神的に幼く中学受験向きではないと考えていた。
これも親の感情。
意欲が高まっている状態。
これはお子さんの感情。
活かしてあげたい気持ち。
これは親の感情。
この中で事実は
子どもが「中学受験したい」と言い出したことだけです。
これに賛成するか、反対するか。
その判断の分かれ目においても
事実と感情を分けて行ったほうがいいでしょう。
まず、
自宅から通える場所に志望校があるかどうかといった
物理的条件。
それから
学費といった経済的条件。
そういった事実の部分がクリアできたとしたら
次の段階に行けばいいと思うのです。
次の段階というのが感情の整理です。
「まだまだ幼いから無理」と思っていらっしゃる点ですが
子どもはどんどん成長していきます。
来年になれば
もっと精神的にも成長していくでしょうから
ここも整理できると思うのです。
物理的条件、金銭的条件などの
条件が整っているのであれば
「中学受験をしたい」という、
お子さんの意見を尊重してあげればいいと思います。
子どもが「やめたい」と言い出したら?
そして
もう一つ最後に気をつけておかなければいけないことがあります。
今、息子さんはすごく意欲が高まっています。
勉強を始めたら、すごく大変だったと思うことがあるかもしれません。
「やっぱりやめた」と言い出す可能性もあります。
一番大切なのはそのときだと思います。
子どもが受験勉強を始めたけども
思っていたよりもすごく大変だった。
成績が伸びない。
いろんな要因で受験をやめたいと言い出した。
その時にどういう判断をするかだと思うのです。
その時も同じように
事実と感情を分けて考えるということです。
「自分で言い出したのだから最後までやりなさい」
「途中で投げ出すのは怠け者よ」と
引き止めるというのはそれも私は可哀想だと思います。
もう小学校3年生であれば
自分で自分の人生を判断する能力というのは
完全ではないにしろ、もう出てきていると思います。
つまり
ここでもお子さんの判断に任せてあげてほしいのです。

小学校1年生の女の子のお母さんのお悩み
娘はお友達に何か言われたら、
すぐに「先生に言う」と言っています。
できれば、
その場で自分の気持ちを
友達に伝えられるようになってくれたらと思うのですが
どんな声がけ、心構えが良いでしょうか?
まずは子どもに共感する
親が
「先生に言わないで自分で考えなさい」
「お友達に直接言いなさい」と
アドバイスをすることはできますけれど
それをするか、しないかを選ぶのはお子さんです。
それよりも子どもというのは
お母さんに認めて欲しい、
共感してほしいと思っています。
ですから
「お友達にこんなこと言われたから先生に言う」と言ったときに
「先生に言わないで自分で解決しなさい」と親から言われたら
子どもは「お母さんに否定された」としか思えないわけです。
そうではなく
子どもに共感してあげることが大事です。
友達に何か言われてどう解決するかというのは
お友達とそのお嬢さんの問題であって
お母さんが関わる問題ではないのです。
だから
お嬢さんに任せればいいのです。
「先生に言う」と言うのであれば
先生に言えばいいわけです。
お子さんが
「お友達にこんなこと言われたから先生に言う」と言われた時には
「あなたは先生に言いたいと思っているのね」という共感をしてあげる。
それだけでいいのではないかなと思います。
解決できるようになります
実際にいちいち先生に報告していたら
おそらくお友達と関係がうまくいかなくなると思います。
「あの子はすぐ先生に言う」と言われるようになり
もしかしたら仲間はずれになるかもしれません。
でも
それはお子さんにとっては大切な経験で
そこから自分がやったことを考え始めると思うのです。
「なんでも先生に言っていたらお友達に嫌われちゃうんだな」
「自分自身で解決しなきゃいけないんだな」というのを
自分自身で気がつかない限り
問題は解決しないと思います。
9歳を超えると周りが見えてきます。
論理的な脳になるからです。
そうすると
自分は悔しいけど、それを先生に言いつけたりすると
友達がイヤな思いをするし
友達との関係も悪くなるから自分で解決しなきゃいけない
というのが自然に分かるようになります。
ですから
そのときを待った方がいいでしょう。

子どもの耐性についてのお悩み
親は受け皿として、
子どものことをあるがまま受け入れられることが
重要だと認識しています。
親が感情的になって叱ってはいけないと思っています。
しかし
外の世界へ出たときに
そんな風に対応してくれる大人やお友達ばかりでないですよね。
「耐性が必要なのでは?」と思うのです。
家では受け止めてもらえるけれど
外ではちょっと指摘されただけで
打たれ弱かったりめそめそしてしまったり。
親はその耐性を作ってあげる意味で
時には力強く叱ったり、
親にも感情があることを分かってもらってもいいのでは?と思うのですが
先生はどうお考えでしょうか?
自己肯定感が高ければ
世間ではいろんな人がいるのだから
耐性を作っておかないと凹んでしまう…
いうのはよく言われますが
私はそうは思いません。
外に出て叱られた時、怒られた時に凹んでしまうかどうかというのは
その子の自己肯定感によると思うのです。
子育てをする中で大事なのは
子どもの自己肯定感を高く育ててあげるということです。
子どもの自己肯定感が高ければ叱られても凹みません。
一瞬は凹んだとしても立ち直ることができます。
理不尽なことで怒られてもちゃんと反論できるでしょう。
それだけの強さを持てるように育てることが
大事だと思います。
強く叱る必要はない
親が
何でも子どもを認めると子どもが弱くなるという考え方は
違っていると思います。
親が強く叱っても
子どもに耐性はできません。
親が強く叱ったら
子どもは殻にこもるか、逃げるだけです。
恐怖に耐えるということしかないのです。
理不尽な恐怖を与える人がいれば
それに立ち向かうなり、逃げるなり
何か対処法を考えることが大事だと思います。
だからと言って
親が強く叱ったり、感情的になったりしてはいけないかというと
そうではありません。
親も人間ですからカーッとなることもあるし
理不尽だと思いながら子どもを怒ってしまうこともあると思うのです。
子どももそれは理解してくれるでしょう。
親が強く叱ることを子どもに耐性をつけるためだと
理由付けをする必要はないのではないかと思います。

年少の女の子のお母さんのお悩み
先生の「子育てはイメージが大切」を聞いて
娘に対してプラスのイメージを持って接するように心がけています。
そこで、ふと疑問に思った事があります。
「うちの子に限って」と言う言葉を良く聞きます。
例えば
「うちの子に限って不登校になるわけがな」
「うちの子に限って他の子に乱暴するわけがない」
「うちの子に限って犯罪を犯すわけがない」など。
そう言う親御さんは、
元気に毎日登校するわが子、
他の子に優しいわが子、
犯罪には手を染めないわが子を
イメージしていたのだと思います。
しかし、実際には予期していなかった事態が起きたわけです。
先生は、何故そのような事が起きたと考えますか?
親御さんのイメージの持ち方に問題があったのでしょうか?
わが子にプラスのイメージを持つ
子どもに対するイメージが大事
と私はいつも伝えています。
つまり
親が「うちの子はこういう子」という
プラスのイメージを持つことが大事で
そのイメージが子どもにそのまま伝わって
子どもはそのままそういうイメージ通りに育っていく
と思っています。
あくまでもイメージというのは
プラスのイメージを持っていただきたいのです。
楽しく学校に通うわが子
みんなと仲良く遊ぶわが子というイメージです。
プラスのイメージを持ち続ける
楽しく学校に通うわが子とイメージしていても
何かのきっかけでそれは不登校になることはあると思います。
もし私だったら
「今はたまたま家で休みたいのね」
「でもこの子は学校で楽しむことができる子」と
ずっとプラスのイメージを持ち続けます。
それが大事だと思うのです。
「うちの子に限って」という言葉は
人と比べるという言葉ですよね。
人と比べることに私は意味が無いと思っています。
「うちの子に限って」という言葉を使うこと自体、
お母さんのイメージがプラスのイメージを持っていない。
マイナスのイメージを持っているということなのかなと思います。

テレビについてのお悩み
私が考えるに、
テレビには英語の耳を鍛える意味で見せたいものもあるし、
足を運べないけれど、見せたい世界やニュースがあります。
フルタイムで働きながら、
テレビではなく本物を見せに連れ出すのはなかなか大変だからです。
新聞もいいけれど、
耳や視覚で得る感覚や視覚はとても大切だと思うのです。
先生はお子様に
世間のニュースをどのように関心を持つようにしていらっしゃいましたか?
いつから見せるかを考える
年齢によって
テレビの役割は変わってくると思うのです。
0歳の赤ちゃん
10歳の子ども
20歳になった大人
それぞれにテレビから受ける影響はちがうはずです。
ですから
「テレビはいけません」と言うつもりもないですし
「テレビをどんどん見せましょう」と言うつもりもないのです。
お子さんの年齢に合わせて
テレビと上手につき合っていくというスタンスが
大事だと思います。
ご相談内容にあるように
「英語の耳を鍛える」という目的であれば
0歳の赤ちゃんにテレビを見せる必要はないと思います。
ですが10歳の小学生には
「世界でこういうことが起こっているよ」と見せてあげるのは
大変良いことです。
「何歳からいいですよ」
「何歳からこの番組がいいですよ」
と私が決めることはできません。
それは親御さんの考えだと思うのです。
ただ
子どもの脳は大人よりもキャパが少ないということを
気を付けておかなければいけません。
今の時代、情報があふれています。
既に一人の人間が処理できる量を超えてしまっていると思うのです。
子どもに大人と情報を与えると
混乱してしまうでしょう。
そして
子どもはまだ経験が少ないですから
テレビに映し出されている内容を
正しく解釈しきれないこともあります。
例えば
遠いところで災害が起こったニュースを見たときに
自分のすぐ側で起きたことのように錯覚し
ひどく恐怖を感じてしまうものです。
いきなりショッキングな映像が出てきてしまった場合
子どもの心に傷がついてしまうことも考えられます。
そういう意味で
私は新聞をオススメしています。
新聞は映像に比べて情報量がすごく少ないです。
ショッキングな映像よりも写真である方が
まだ想像の余地が大きいでしょう。
小学校に入った頃から
このように考えて
お子さんにテレビを見せるか、見せないかを
決めたらいいと思います。
つまり
赤ちゃんであれば見せる必要はなく、
幼稚園まではなるべく見せない方がいいと思います。
小学校に入った頃からは社会を知るということが
だんだん必要になってきます。
まずは親御さんがテレビを見て
そこで仕入れた情報を子どもと一緒にディスカッションしていく。
そして「この映像を見せてもいいな」と思われたら
少し見せてあげるというふうに
少しずつ慣らしていくのが大事かなと思います。

年中の男の子のお母さんのお悩み
家で学習プリントをすることが度々あります。
やらされている感やお勉強という雰囲気を出さずに
遊びの延長で楽しく取り組ませたいと考えており、
息子もまずまず楽しみながら取り組んでいる様子です。
ですが、楽しんでいるからか、
歌を歌ったり、
体を左右に大きく揺らしながら取り組むことが多く、
これでは集中力が散漫なまま物事に取り組むクセが
ついてしまうのではないかと
内心モヤモヤしています。
このままでも
年齢とともに集中して取り組めるようになるものでしょうか?
勉強は歌いながらでもOK!
勉強というと
いい姿勢でピシッと椅子に座ってするもの
というイメージを抱かれる方がほとんどだと思いますが、
本当でしょうか?
うちの娘は大学の受験勉強の時は
いつも歌を歌っていました。
「この子すごく調子がいいんだ」
「α波が出てノッているんだな」と
私は思っていました。
踊りながらもやっていました。
つまり、じっとはしていませんでしたが
私にはすごく勉強に集中しているように見えました。
ですから
歌いながら、踊りながらでいいのではないかなと思います。
勉強に集中しているのであれば
姿勢はどうでもいいのではないでしょうか。
むしろ、
お子さんの集中力という概念を
お母さんの方が変えることが大事だと思います。
子どもが勉強にのめり込む
大事なのは
勉強に集中しているかどうかです。
勉強を「イヤイヤやらされている」
そのような素振りが見えたら良くありません。
子どもが勉強の世界にのめり込んでいるかどうか
ここを見てあげてください。
姿勢や体の向きは
あんまり関係ないのではないかなと思います。

年少の女の子のお母さんのお悩み
子どもを可愛いと思えず、毎日の育児が苦しいです。
子どもが「愛されている」と思えるように
取り繕っているつもりですが、
見透かされているような発言が増えてきています。
このままだと
子どもの心の成長に悪影響を与えてしまいそうで心配です。
どうしたら良いでしょうか?
子育ては仕事だと思ってもいい
子どものことが大好きで、子育てがすごく楽しくて
ということが一番幸せだとは思いますが
みんながみんなそうではないと思うのです。
子どもがすごくかわいいと思える人もいれば
あまりかわいいと思えないという人もたくさんいるでしょう。
それはお母さんが悪いわけではありません。
親子の相性、環境というのもあると思います。
私自身も
「子育てが楽しい!」とは
自信を持って言えることはできませんでした。
子育てって面倒くさいし、辛いし
「なんでこのことを私がしなきゃいけないの」と
思っていた部分もあります。
ですから私は子育てを「仕事だ」と思っていました。
人間ですから
体調が悪いとき、機嫌が悪いとき、嫌なことがあるときも当然あるわけです。
笑顔なんか作れる状況ではない時もいっぱいあります。
でも仕事だと思えば
口角を上げて笑顔を作ることができます。
子どもが言うことを聞かなかったり
騒いだりしても
「あ、これは仕事だ」「お客様なんだ」と思えば
なんとかやり過ごせることができたものです。
「私が子育てしているから大丈夫!」
このご相談の中で
心配だなと思うことがあります。
「子どもの心の成長に悪影響を与えてしまいそうで心配です」
と思っていらっしゃるところです。
私は子育てにおいて一番大事なことは
「お母さんの子どもに対するイメージ」だとお伝えしています。
このお母さんは
「私が育てたら子どもの心が歪んでしまうのではないか」と
いうイメージを持っていらっしゃるわけです。
このイメージは子どもにそのまま伝わってしまいます。
つまり
「私は、お母さんがイヤイヤ子育てした可哀相な子ども」
というふうに、お子さんが思ってしまうわけです。
それは良くありませんので
「私は子育てが好きではないけど、子どもが可愛くないけど
仕事と思ってやっているので
私が子育てしているのだから、この子は大丈夫」というふうに思うこと
これが一番大事なのではないかなと思います。

中学校1年生の男の子のお母さんのお悩み
息子は学校では代表に選ばれるなど、
表面的には「いい子」かもしれません。
しかし最近、嘘をつかれることが何度かあり、
「親のせいか…」と私自身落ち込んでいます。
顔を真っ直ぐに見て
「本当だよ。嘘ついてないよ。」と嘘をつかれました。
先生は、「この歳の子どもは見守るだけ」と言われますが、
今からでも何か親から働きかけられることはありますか?
お母さんに怒られたくないから噓をつく
子どもに嘘をつかれると
親としてショックです。
では
嘘をついたことのない人が
この世の中にいるでしょうか?
嘘というのは3通りあります。
・人を陥れるための嘘
・自分を守るための嘘
・自分を大きく見せるための嘘
この中で子どもに多いのが
「自分を守るための嘘」です。
例えば
学校の提出物を出していないのに「出したよ」
まだ宿題をやっていないのに「宿題やった」
「明日の準備できた?」と言ったら「できたよ」
このような嘘をつくことです。
これはなぜかというと
簡単に言えば、お母さんに怒られるからです。
「宿題まだやってない」
「学校のプリント出してない」と正直に言った時に
「どうして出してないの!」
「ダメじゃない!」と
お母さんに怒られると思うと
誰だってイヤですから嘘をつきます。
この自分の身を守るための嘘というのは
私はいけないことではないと思います。
ですから
もしお子さんが「嘘をついた」と思ったら
まずは
悪意のある嘘か、自分の身を守るための嘘か
ここを見抜いてあげてほしいなと思います。
子どもが嘘をつかなくていい環境か?
それと同時に
今までのそういう同じような状況になった時
自分の態度がどうだったか
どういうふうに子どもに接してきたか
というのを考えていただきたいなと思います。
その時に
・怒った
・叱った
・罰を与えた
そういったことが、もしあったとしたら
子どもは避けるようになります。
「嘘を付くことは良くない」と諭すことも
正しいですけども
正論だけで責め立てられた方は
すごく苦しいのです。
子どもにとってあんまり幸せなことではありません。
子どもが嘘をつかなくていい環境を整えてあげる。
これも大事です。
例えば
「宿題やってない」と子どもが言えば
「一緒にやろう」と一緒に考えてあげたり
「忘れていたのかな」と笑い飛ばしたりと
いろいろ方法はあります。
正しくきちんとさせるということだけが
正しい子育てではないのではないかなと思います。

小学校6年生の男の子のお母さんのお悩み
春から中学生になります。
今までは受験勉強もあり、
リビングに学習机を置き、
私が見ながら勉強しておりました。
中学生になるので
子ども部屋を用意しようかと考えておりますが
勉強する机を今まで通りリビングにおくか
子ども部屋で一人でさせるか
迷っています。
一人では、勉強しなくなるのではと心配です。
「うちの子は自ら勉強する子だ」
私は
「子育ては3年区切り」と言っています。
3歳、6歳、9歳、12歳、15歳と
3年区切りに
子どもは階段を登るようにぐっと成長していきます。
ですから
息子さんはこの4月から中学生になって
ぐっと成長していくでしょう。
「自分の部屋が欲しい」
「自分の空間が欲しい」と
お子さんから提案があるかもしれません。
中学生ぐらいからは
子どもだけのスペースというのは用意してあげた方がいいと思います。
学習机をおく場所については
お子さんに任せましょう。
「一人で勉強したい」という子もいれば
「お母さんと一緒がいい」と言う子もいます。
お子さんと相談しながらでいいと思います。
その時に
すごく大事なことが一つだけあります。
このお母さんは
「一人では勉強しなくなるのではと心配です」と
書いていらっしゃいます。
私は子育ての中で一番大事なことというのは
「お母さんの子どもに対するイメージ」だと思っています。
「うちの子はこういう子」というイメージを
親は持っていると思うのですが
今このお母さんは
「うちの子は一人では勉強しなくなる子」
というイメージを持っていらっしゃるわけです。
そのイメージを持つから心配になるのです。
心配になるから「じゃあ机はリビングに」となるわけです。
でも子どもは親からもう自立しようとしています。
「お母さんから離れたい」
「一人になりたい」
「一人で勉強できる」と思っているかもしれません。
この溝は
どんどん広がって深くなっていきます。
そして反抗期というところに入っていくわけです。
ですから
まず一番にしなくてはいけないことは
お母さんの子どもに対するイメージを良いものにする
ということです。
つまり
「うちの子は一人だろうが、リビングだろうが
どこでも勉強を自分からする子」
というイメージをまず持つことだと思います。
親は見守るしかない
もう中学生になったらお母さんが
「勉強しなさい」と言ったとしても
小学校の時のようには素直にはしてくれないでしょう。
子どもが「自分のために勉強するんだ」と思って
自ら勉強するしかないわけです。
親はそれを見守るしかないわけです。
親の正念場です。
「うちの子はやるときになったらやるんだ」という
イメージをいかに持ち続けられるか。
ここが大事なのではないかなと思います。

年少と2歳の女の子のお母さんのお悩み
長女は、私が次女を褒めるとひどく怒ります。
「妹の方が好きなんだ!」
「やっぱり自分のことは好きじゃないんだね!」
と言って怒り、泣きます。
次女よりも長女1番褒めているのに、それでも満足しないようです。
次女も褒めてあげないと、自己肯定感を高くできないし。
愛情が足りていないというサインなのでしょうか?
心の財布を愛情で満たす
人間はみんな心の中にお財布を持っています。
そのお財布に入るのはお金ではなくて愛情です。
お財布が愛情で満たされていると余裕ができます。
そうすると人にも優しくなれます。
ですが
その財布の大きさというのは人によって違うのです。
小さめの財布で愛情を入れてあげるとすぐいっぱいになる子もいれば
財布がすごく大きくてお母さんは一生懸命入れるけど
なかなかいっぱいにならないというお子さんもいます。
そういう意味で
上のお子さんはきっと心の財布が大きいのだと思います。
だからそこはもうお母さんが愛情を入れてあげるしかありません。
お子さんの実況中継をしてみましょう
上の子は上の子で認めてあげる
そして下の子は下の子で褒めてあげていいと思います。
愛情を心の財布に入れるというのは
「褒める」ということだけではありません。
上手くいったことを「褒める」というのは簡単ですが、
上手くいかないことに対して「褒める」というのはすごく難しいのです。
もちろん「褒める」ことは大切にしながら
「認める」ということを気をつけてあげるといいと思います。
「認める」ための一番簡単な方法は
お子さんの実況中継をすることです。
例えば
手を洗ったら「手を洗っているんだね」
お着替えをしていたら「お洋服に着替えているんだね」
ごはんを食べていたら「美味しそうに食べているね」と
実況中継をしてあげてください。
お母さんが見たままを伝えてあげましょう。
「ひとりで着替えられて立派だね」
「ぜんぶ食べて立派ね」と
褒めなくていいのです。
「お母さんはあなたに注目していますよ」
「ちゃんと見ていますよ」ということを伝えるために
実況中継をしてあげるのです。
これをされるときっとすごく大きいお財布でも
だんだん満たされていくのではないかなと思います。

年少の男の子のお母さんのお悩み
最近お友達からお手紙をもらうことがあります。
息子にはまだ文字の練習をきちんとさせていないので
「そろそろ練習したほうがいいのかな?」と
気持ちが焦ってしまします。
「ひらがな」は
どのようなタイミングで教えてあげたらいいのでしょうか?
焦って教える必要はありません
字を読める、書けるということは
いつかは絶対にできるようになります。
小学校に入ったら
小学校1年生の1学期に
ひらがなをしっかり教えてもらえます。
ですから
その時まで無理に教える必要は全くないと
私は思います。
ただ
何もしなくていいのかというとそうではありません。
ひらがなが読める、書けるということよりも
もっと大事なことがあります。
そこを教えてあげてほしいのです。
ひらがなが書けることより大事なこと
それは
言葉への興味を深めてあげる
ということです。
例えば
「『あ』がつく言葉を集めてみよう」と呼びかけ、
「蟻」「雨」「飴」「アイスクリーム」
たくさん子どもが答えたあとに、
「全然違うものなのに、みんな『あ』がつくよね」
「なんでだろう」と聞いてみます。
他にも
「雨」「飴」の違いや、
「あり」「アリ」「蟻」と書いて
ひらがな、カタカナ、漢字があることを教えてもいいですね。
このように
言葉への興味を深めてあげることがまずは大事です。
・しりとり
・言葉あそび
・言葉あつめ
こういったことで
お子さんの言葉への興味を深めてあげてほしいと思います。

年少の女の子のお母さんのお悩み
テレビ無し育児をしており、
子どもにテレビは見させていません。
主人がテレビ大好きなので、たまに点けることがあります。
その時、娘はテレビを凝視して、他のことは何もしません。
食事中も全く食べなくなります。
「テレビを滅多に見ないから点いている時に見るのだ」
「テレビが点いているのが日常になれば、そんなに見なくなる」と
主人は言います。
9歳の壁を越えたら、本人が見たいテレビは
少しなら見させてもいいと考えています。
その時、今まで見ていなかった反動で
テレビから離れられなくなる不安を感じています。
テレビへの免疫を付けるために、
少しずつ見させた方がいいのでしょうか?
テレビは薄っぺらな楽しさ
人間も動物ですから
光と音、動くものには反応するように出来ています。
お子さんがテレビに熱中してしまうのは当然だと思います。
ずっとテレビを見せていたら気にならなくなるというのは
その通りだと思いますが、
気が散ったり、集中力が落ちたりしますので良くありません。
テレビは「生産と消費」で考えると
「消費」です。
(生産と消費に関して「わからない」という方は
生産と消費というyoutube動画をご覧ください)
生産というのは
積み木・工作・塗り絵・折り紙のような
自分の頭や体を使った遊びです。
消費の楽しさというのは
すぐ手に入る薄っぺらな楽しさです。
テレビはつけたらすぐ楽しいですが、やっぱり深みがありません。
生産の楽しさは、
積み木を苦労して作り上げる
むずかしい折り紙を折りあげるといった達成感があります。
生産の楽しさを十分味わって身に付けていれば
テレビを見たとしても
のめり込むことはないと思います。
生産の楽しさで心を満たす
なぜなら
消費の楽しさより
生産の楽しさのほうがより楽しいからです。
9歳くらいまで頑張って
なるべく生産の楽しさを与えてあげましょう。
消費の楽しさはなるべく控えるようにしましょう。
9歳まで十分に生産の楽しさを堪能して心が満たされている状態になれば
その時にテレビ・ゲームを与えたとしても
楽しむことはあるでしょうけど
ハマることはないと思います。
ですから
年少さんの今から慣れるためにテレビを見せる必要は
私はないと思います。

年中の男の子のお母さんのお悩み
息子はまだゲーム機を持っていません。
でも、ゲームにはとても興味を持っています。
周りのお友だちも
年長のクリスマスくらいから持ち始めることが多いようなのですが、
私はゲーム機自体を与えたくないです。
しかし、お友だちと遊ぶ時にゲーム機がないと
話題についていけなかったり、
小学生になると遊ぶ時に
ゲーム機で対戦ゲームなどして遊んだりしているようで、
他のお母さん方で本当はゲーム機をあまり与えたくはない方も、
仕方なく小学校入学には与える予定だと聞きました。
先生ならば、ゲーム機はお子さんたちにはずっと与えませんか?
「将来のためにゲームはしない」と言えるまで
うちの子どもたちにはゲーム機を与えませんでした。
よくゲーム機を持っていないと
「仲間はずれになるよ」「いじめられるよ」と言われたりしますが
うちの子たちはいじめられたりもしていませんし
仲間はずれになることもありませんでした。
それは考え方ひとつだと思います。
「ゲーム機がないから自分は友達と遊べないんだ」
「ゲーム機がないから仲間に入れてもらえないんだ」と
ゲーム機がないということをお子さん自身がマイナスに捉えてしまうと
どんどんネガティブな方向に落ち込んでいきます。
逆に
うちの子どもたちはゲーム機を持っていないことを
プラスに捉えていたように思います。
「自分はゲームをしない」ということを
自分の将来を見据えて考えていました。
将来、自分は何か仕事をする。
そのために勉強して大学に行く。
それにはゲーム機で遊んでいることが
自分にとってマイナスになるということを理解していたからです。
そういうふうに理解ができるようになるというのは
子どもが9歳を超えたぐらい
小学校高学年くらいからです。
キーワードは「自律」
小学校低学年では
目の前にある快・不快で判断をしてしまいますから
なかなか難しいと思います。
ですから
ゲーム機を持たないことを子どもがマイナスに捉えない。
そういうふうな導き方が大事です。
そのためには
折に触れてゲームについて話し合うといいでしょう。
「ゲーム機のどんなところが楽しいかな?」
「じゃあ、ゲームが楽しいからずっとやっていたらどうなると思う?」
このような聞き方をしてみましょう。
子どもが自分で考えて
「ゲームをずっとやっていたら他のことをする時間がなくなる」
「お父さんお母さんと一緒に遊ぶ時間がなくなる」
こういった答えが
お子さん自身から出てくるのを待っていただきたいなと思います。
これが「自律」に繋がります。
目の前のゲーム機が「楽しい」「楽しくない」だけではなく
将来のことまで考えられるようになって与えてあげる。
自律ができるようになって
ゲーム機は持たせてあげるというのが大事です。
そうすると
「ゲームは楽しいけど宿題をやった後にしよう」と
自分で自分を律することがきっとできるようになります。
もうしばらくは
ゲームを与えるか、与えないかの葛藤は続くと思いますが
お母さんに頑張ってほしいなと思います。

8歳の男の子のお母さんからのお悩み
中学受験を子どもの意思で視野に入れてもらいたいため、
第一線で活躍されている方の話やニュースの話など
普段から話題にするのですが、
「ふーん…」と言ったきり、話題が広がりません。
それどころか
「またそういう話か…」と思っていそうな表情で
絵を書いたり本を読み始めたり、違う事を始めてしまいます。
何かを始める時は
親子できちんと話し合いをしてから始める事がいいと思いますが、
私の接し方は尋問のようで
子どもに悪影響になっているのではないかと感じます。
先生はお子さんと大事な話をするとき
例えば受験をするかしないか、受験校の選択などは
どのように雰囲気作りをされていましたか?
食卓でおやつを食べながら和気藹々と…
が理想ですが、難しいです。
気持ちをそのまま伝える
子どもってすごく敏感ですから
「中学受験どうする?」みたいな感じで誘導を始めると
シャッターがおりるものです。
このお母さんは
「おやつを食べながら和気藹々とが理想です」と
おっしゃっていますが、その通りです!
やはり
親自身が心から楽しむということだと思うのです。
中学受験をさせたい、
ここの中学校に行かせたいという気持ちがあれば
「あそこの中学校ってすごいんだって~」
「今日お母さん、聞いてきたのよ~」みたいに
自分が本当に良いという気持ちを
そのまま伝えてみましょう。
手振りを交え、表情や話し方を明るく楽しくして
「お母さんは楽しいな」というのが出ると
子どもはそこに乗ってきます。
どういうふうに
子どもを乗せるかというのが一番大切です。
まずは
食卓でおやつを食べながら和気藹々と子どもと話をする。
そして自分が心から楽しむ。
ここを意識されたらいいのかなと思います。

幼稚園入園前の女の子のお母さんのご相談
娘が産まれてから沢山の育児書を読み、
子どもの持っている力をなるべく伸ばせるよう
夫婦で力を合わせてやってきました。
将来は自己肯定感が高く
学ぶことが好きになってくれたらと毎日接していくなか、
段々とそのように育ってきてくれている気がしています。
ある日その話を母に話したところ、
「子どもは遺伝子の力がほとんどだから」とか、
「そんな風にしてたら東大だね(笑)」と
茶化されることがあり悲しくなりました。
でもどこかで自分も遺伝子の影響は大きいと思っていたので、
その日から色々と考えながら接していたことも諦めがちになってしまいました。
やはり遺伝子が全てでしょうか?
頭の良さは環境がすべて
頭の良さは「遺伝なのか」「環境なのか」
これはよく議論になります。
私は環境がすべてだと思っています。
私には3人子どもがおりまして
長男が東大
次男が京大
そして娘はロンドン大学UCLに
それぞれ現役合格をしています。
塾にも小さい時から行ったことがありません。
それぞれ自分たちの力でやってきました。
「お母さんが教えたんでしょ」とよく言われますが
わが子たちは自宅で自分の力で学習をして合格していきました。
私が教えられるほど頭がよくないので勉強は一切教えていません。
私は子どもが生まれたときから
賢い子に育てようと思っていました。
賢いというのはもちろん学力ももちろんですけど
子どもの持つ能力を伸ばしてあげようと思って子育てをしてきました。
そのための環境を整えてきたつもりです。
それは言葉がけだったり
テレビをほぼ見せないということだったり
そういったことを行ってきて
それが実を結んだのかなと私は思っています。
子どものために環境を整える
ですから
このご質問くださったお母さんには
邪魔をする言葉に負けずに頑張ってほしいです。
親が子どものために最大限努力するというのが
子どもへの最大のプレゼントです。
塾に行かせる、習い事をさせるということも
もちろんありますが、
親自身が子どものために
・良い環境を用意してあげる
・いい言葉かけをしてあげる
・一緒に一生懸命遊んであげる
それが子どもの能力を伸ばすことだと私は思っています。
周りの声には惑わされず
自分の教育を子どもにしてあげましょう。
そして
遺伝だから仕方ないと諦めることは必要ありません。
環境を整えてあげて欲しいと思います。

3歳の女の子のお母さんのお悩み
娘が時々、
楽しそうにぬいぐるみを蹴ったり踏んだりしています。
止めるべきか、見守るべきか悩んでいます。
「かわいそうだと思うよ」と伝えるだけ
親としては
「このまま大人になったらどうしよう」
「乱暴な子になったらどうしよう」。
そう思うと不安になってしまいます。
人間ってみんな残虐性を持っています。
残酷なことをしたいという気持ちです。
これは大人、子ども、男の子、女の子、
誰もが持っていると思います。
大人は
残虐性をちゃんと理性でカバーする仕組みが
もう出来上がっているので
ぬいぐるみを蹴ったり叩いたりはしません。
ですが、まだ3歳のお子さんですから
ぬいぐるみが自分の思うようになると思い、
行ってしまうのだと思うのです。
ぬいぐるみを蹴ったり、踏んだり、叩いたり
これ自体はもうすぐなくなるでしょう。
では今
止めるべきか、そのまま見守るべきか。
親としてはそれを見ているとつらいですよね。
ここは
お嬢さんをどうこうしようということではなくて
お母さんの気持ちを子どもに伝えてあげたらいいと思います。
「くまちゃんが痛いって言っているのが聞こえるよ」
「お母さんはくまさんがかわいそうだと思うな」と
そこだけ伝えてあげます。
それでやめるかどうかは
お子さんが決めることです。
お子さんは
お母さんの「かわいそうだと思うよ」という言葉を聞いて
「でも私はやりたい」と思うかもしれませんし、
「お母さんがかわいそうって言っているからやめよう」かもしれません。
どっちを選ぶかはお子さんが決めることです。
成長の過程でなくなります
もし
「でも私はやりたい」とお子さんが思って、
まだ叩き続けたとしても
必ず罪悪感を持っています。
良心の呵責というものです。
そういった良心の呵責を積み重ねる中で
「叩いたり蹴ったりしたらかわいそうなんだ」というのを
だんだん身につけていきます。
そして、叩く蹴るということはしなくなると思います。
ですから
そんなに深刻に「このまま乱暴な大人になるのではないか」とか
そういったことは考えなくていいと思います。
逆に
「やめなさい」
「かわいそうでしょ」と
無理やり止めてしまうのは危険です。
小さい時に「やめなさい」と
無理やり残虐性を抑えられてしまうと
残虐性を理性でカバーすることを経験せず、
その残虐性を持ったまま大人になってしまうかもしれません。
ですから小さいうちにその乱暴な心、残虐の心というのを
満足させてあげた方が
私はすっきりした大人になるのではないかなと考えています。

年中の女の子のお母さんのお悩み
先日、私が床に水の入ったコップを置いたままにしていたことがあり、
5歳の子どもがコップに気付かず蹴ってしまって
水をこぼしてしまいました。
すると「お母さんのせいだ!」と言ってきました。
このように自分の身を守る為に人のせいにする事が多々あります。
たしかに置きっ放しにしていたのは良くなかったのですが、
「どうすれば良かったかな?」と
考えられるようになって欲しいのです。
どのように対応していけば良いでしょうか?
怒られることを避けたい
大人の場合は
「こんな所に置いたのは誰?」と思うけど
その後で
「こぼしちゃったから、拭きましょう」と
前向きな考え方にチェンジをしていきます。
お子さんの場合は
こぼしてしまった罪悪感がすごく大きくて
それを「お母さんのせいだ」と転嫁してしまうのでしょう。
お水をこぼす以外にも、物をこわしてしまったなど、
子育ての中ではいろんなことが起きます。
その時に大人は子どもに対して
とっさに「コラ!」「どうして!」と
攻める言い方をしてしまうものです。
これが子どもにはすごくショックなわけで
それを避けたいがために
先手必勝で「お母さんのせい」と言っているのだと思います。
だから
ある意味、健全な反応ではないでしょうか。
「大したことではないよ」
水をこぼしたことは
仕方がないことです。
「あら、こぼれちゃったね」
「いっしょに拭きましょう」
みたいに普通のこととして扱ってあげましょう。
決して怒らず
「大したことじゃないんだよ」という対応を
積み重ねてあげましょう。
そうすると
子どもはこぼしたり壊したりしても
「怒られることではないんだ」と認識するようになり、
人のせいにするというのはなくなるのではないかと思います。

年中の女の子のお母さんのお悩み
娘はとても観察力があり
小さなことにも良く気がつくのですが
とにかく行動が遅くて困っています。
幼稚園では到着してもなかなか教室に入らず
友だちをボーっと眺めている、
バスになかなか乗り込まない、
他の子が移動を始めているのにそれを眺めているなどです。
先生に指摘されたこともあります。
このような性格なので
小学校に入ってから
周りにペースを合わせられないのではないかと心配でなりません。
子どもは自分のペースで成長する
結論から言うと
お母さんが何を言っても
お子さんはお子さんのペースで成長していかれると思います。
ですから
いくら心配してもいくらアドバイスしても
結果は変わらないと思うのです。
それよりも
そんなお子さんを認めてあげることが大事です。
お母さんが娘さんを見ていて
「もっと早く」と思うだけであって
娘さん自身は特に困ったことはないと思います。
それは子どもたち同士で解決することでもあります。
「早くしなさい」はホウキで掃く
お子さんは成長していく中で
周りと自分との関係を模索します。
自分には自分のペースがある中で、
でも周りのペースとちょっと自分が違うなと思えば
「もっと早くしなきゃ」
もしくは
「いや、それでも私はいい」
お子さん自身がそういったことを学んでいかれます。
それをお母さんが先回りして
「もっと早くしなさい」
「周りを見なさい」と言えば
お子さん自身が気づくチャンスがなくなります。
お子さん自身が
周りのペースに合わせようと努力をするチャンスがなくなります。
お母さんはいろいろ思うところがきっとあると思いますが
それも含めて見守ってあげてほしいのです。
お子さんを信じてあげるということだと思います。
言うのは簡単ですが、実際にやるのは難しいものです。
つい口から「早く」と出そうになるでしょう。
出そうになったら
「この子は今成長中なんだ」と
その不安をほうきで掃くイメージをされるといいですよ。

教育費が心配なお母さんのお悩み
河村先生のお子さん達は
中高一貫校に進学されたり
中学生の頃からイギリスに留学されたりしていると
メルマガで配信されていましたが
うちにはそこまで資金に余裕がないので
母学アカデミーのような講座で学んだとしても
資金不足で
それを生かせるような場所に進学させられないような気がします。
このような場合
母学アカデミーを学んでもあまり効果がないのでしょうか?
お母さんが子育ての軸を持つ
母学アカデミーは
子どもに学歴をつけるための学びではありません。
留学させるための学びでもありません。
母学アカデミーの学びは
子育ての軸を作るということです。
お母さんの子育ての軸を作ることで
子どもも自分軸を持った大人に育っていきます。
お子さん自身が自分軸というのをしっかり持っていたら
自分の進路についても自分で考えられると思います。
勉強がしたい子は勉強するでしょうし
スポーツがしたい子はスポーツをするでしょう。
何か突き詰めたいということを見つければ
そこにとことん向き合うようになります。
もし
お母さんの子育ての軸がブレていれば
子どもの軸もブレブレになってしまいます。
例えば
「よその子があの習い事をしているから、うちもやらせなきゃ」
というのは
お母さんの軸がブレているということです。
そうすると
子どもの軸もブレてしまって
習い事をやってもうまくいかないし、
すぐに「やめる」と言ってしまったりします。
将来、子どもが大人になった時
「自分はこの仕事で社会に貢献したいからこれをするんだ」
というふうに仕事をするのと
「できればしたくないけども、
なるべくラクしてお金が入る仕事を見つけよう」
というようになるのか。
これはやはり
お母さんの軸にかかってくると私は思います。
母学アカデミーは学歴をつけるための学びではなく
お母さんの子育ての軸を作るための学びなのです。
親ができる援助とは
では
実際に子どもが「勉強したい」という時に
お金が必要になってきます。
うちの場合は
中高一貫校に行ったり留学をしたりしています。
それなりのお金がかかりました。
そうすると
大学の資金まで出せませんから
「大学は自分で行きなさい」ということで
大学生になってからは一切の資金の援助もしていませんし
学費も払っていません。
勉強したければ、いろんな方法があります。
留学をしたいのであれば
いろんな奨学金があります。
中高一貫校であれば学校によっては
特待生に奨学学を出している学校もありますし
学費が安くなることもあります。
本人がやる気にさえになれば
お金がないから教育が受けさせられないということは
ないのではないかなというふうに私は思います。
「学びたい」と思ったら
子どもはそういう道を自分で切り開いていきます。
親ができることは
お金の援助だけではありません。
資金をどういうふうに調達をしていくかという情報を
一緒に探すということも
親のできる援助です。

5歳男の子・3歳女の子・1歳女の子のお母さんのお悩み
わが家にはテレビはありません。
自分の体や頭をフルに使う遊びを
日頃からしてほしいと思っています。
ただ
ジブリやディズニーのアニメ映画などのエンターテイメントとの付き合い方を
これからどうしていこうかなと考えあぐねています。
有名だったり
名作の作品などには触れていてもいいのかな?
とも思う反面、
その時間を他のことに使えるような気もしてしまいます。
テレビ・映画の表と裏
私は3人の子育てをしてきましたが
わが家はテレビを見せませんでした。
テレビ・映画は一切シャットダウンをして育ててきました。
良かれと思ってテレビ・映画を見せなかったのですが
今となっては厳しすぎたかなと思っています。
テレビや映画には
表と裏、両方の見方があります。
テレビ・映画を見ることの表向きは
生産か消費かと言えば、消費です。
子どもにとってあまり良いことではないと思うのです。
テレビを見ている時というのは
実は脳があまり動いていないそうです。
本を読んだり、何かで遊んだりするときには
脳がフル活動しますが
テレビを見ているときにはそれほど動かないわけです。
ですから
子どもの脳の成長だけを見ると
やはり見せない方がいいでしょう。
いつからテレビ・映画を見せる?
ただ
その反対側の面があるのです。
文化という面です。
名作といわれる作品はただのテレビ番組・映画ではなく
やっぱり芸術作品でもあると思うのです。
子どもが芸術に触れるというのは大事なことです。
芸術作品の映画・テレビに触れさせるということは
文化を伝えることになります。
ただ「見せた方がいいですよ」ということではなく
いつ、どのように
テレビや映画と触れ合うかというのが大事です。
ある程度、子どもが成長してきて
いろんなものを吸収する力が付いてきたときには
少しずつ与えてあげるのがいいでしょう。
小学校に入った頃、
6歳ぐらいから
芸術作品は少しずつ見せてあげるのがいいのかなと思います。
子どもに文化を伝える、芸術を伝えるという面で
テレビ・映画と付き合っていくと考えてみるといいでしょう。
だからといって
「毎日子どもをテレビ漬けにしたらいいですよ」
ということではないので
そこは誤解なさらないでいただきたいなと思います。

小学校4年生の男の子のお母さんのお悩み
息子の書く文字が
筆圧も弱く、乱雑で汚くて困っています。
とにかく息子は字を書くことが嫌いで
連絡帳や漢字の宿題も
さっさっと早く書いてしまい
中には読めない字もあります。
だから私も注意しますし
先生からも「丁寧に書きなさい」と言われています。
力強く、ゆっくり丁寧に書けば
それなりの文字は書けます。
どうすれば丁寧に文を書いてくれるのでしょうか?
字が汚くても困らない
うちの息子達の字を見たらきっと安心されると思います。
「これが東大生の字?」
「これが京大生の字?」
と思うぐらい、字が汚いです。
ただ、全く困っていません。
結論から言って字が汚くても
困ることはあまりないと思います。
なぜかと言うと今の時代
字を書くということがすごく少なくなっているからです。
息子たちに聞くと
今の大学生はパソコンでノートをとるそうです。
字をきれいに書くよりも大事なこと
もちろん字が汚いより
きれいに越したことはありません。
でも
汚い字をきれいに書かせるために
注意をしたり
何回も漢字を書かせたり・・・
その時間があったら
その時間を別の勉強に振り分けた方が
私は効率が良いと思っています。
私はそう思っていたので
子どもたちに注意をしたことはありません。

6歳の男の子、3歳の女の子のお母さんのお悩み
年下の娘の育て方で悩んでいます。
息子は好奇心旺盛なので
息子の好奇心を中心にしてしまいます。
娘は息子(兄)が大好きで
いつでも真似をしたがりますし、
同じ環境で一緒に学んでくれればという思いもあります。
兄の真似をして遊ぶ中で覚えることも多いと思いますが
自分で興味を持ったり、熱中できることも見つけてほしいと思います。
そのためには
どのような環境を与えてあげるべきでしょうか?
兄弟の子育てのポイント、注意点を教えて下さい。
第一子の子育てとの違い
第一子の子育てというのは
分からないことだらけで
どうしても神経質になってしまったという方が多いでしょう。
私自身もそうでしたが、
子どもに目を配って、気を配って子育てをしました。
でも
二人目になると
そういうことが言っていられないわけです。
二人目にも目をかけるのだけど
その時には上の子が騒いだり泣いたりして
下の子だけを見ることはできません。
このお母さんも
上のお子さんが生まれたときには
好奇心が旺盛だからそこを伸ばしてあげようと
子育てをしていらしたのだと思います。
妹さんが生まれて同じように目はかけたいけど
子どもが二人となると
それは難しくなってしまったのでしょう。
そうすると
妹さんの方に
好奇心が芽生えないのではないかというのが
心配だと思うのですけども
上の子のときには
子どもに何かを教えたり、お手本になったりというのは
お母さんだけです。
お母さんがすべてを教えるという形です。
二人目になると
お母さんが教えることというのは
上の子もいますので
半分ぐらいになってしまうと思うのです。
それは仕方がないことです。
下の子の方が学ぶことが多い
でも下の子には生まれた時から
上の子という先生がいるわけです。
お兄ちゃんの真似をしたり
お兄ちゃんが何か失敗するのを見たり
そこでたくさんのことを学んでいます。
つまり
親が教えることは半分になったとしても
お兄ちゃんがそれ以上のものを教えてくれます。
トータルとして
下のお子さんが学ぶことって
上のお子さんより多いのではないかなと
私は思います。
ですから
あまり気にせず
今のままでいいと思います。
お兄ちゃんの好奇心を伸ばすということが
妹さんの好奇心を伸ばすということにも繋がっていきます。
妹さんに特別に何をしなきゃいけないということは
そんなにないのではないかなと思います。
ただ
お母さんの愛情というのは
お兄ちゃんであろうと妹であろうと
たくさん欲しいという気持ちはそれぞれにあります。
お母さんの愛情を分け与えるというのは
平等にしてあげるといいかなと思います。
