【子どもと一緒に旅行することのメリット】
先日、香港に行ってきました。
母学ママさんとお子さんたちと一緒だったのですが、旅行をするなかで子育てに繋がるな、と思うことがあるので、ご紹介しますね。
●子連れで旅行なんて、ムリ!?
私自身が子育て真っ最中だった時には、子どもたちを連れて家族で旅行する、なんてことはありませんでした。
単純にお金がかかるし、時間もかかる。
ましてホテルに泊まるような旅行では、外食をしたり買い物をしたり、受け身になることばかりなのでは、と思っていたからです。
その代わり、キャンプにはたくさん行っていました。
・自ら火をおこして野外炊飯をする
・冷たい川で魚を採って食べる
など、主体的に過ごせるからです。
その思いは今でも変わっていませんが、もし今、子育てをしているとしたら、きっと旅行に連れていくんじゃないかな、と思います。
その理由は、旅によって得られるもの(メリット)がたくさんあるからです。
●旅は、考える力がつく
私は世界各地をあちこち旅していますが、ツアーでは行かず、飛行機もホテルも全て自分で手配しています。
ツアーだと、空港で添乗員さんが待っていてくれて、確実なルートで安全に案内してくれます。
でも、時間を効率よく使える反面、自由度は低くなります。
例えば、
・疲れちゃったからホテルでちょっと休憩したい
・あのカフェに入ってみたい
といった個人の希望は叶えられません。
一方で、香港では、空港からホテルまでタクシーで移動したのですが、
・時速150キロで走行され怖い思いをした
・タクシー代を大幅に上乗せされた
(いわゆるボッタクリというやつです)
といったことがありました。
だからこそ帰りは、
・ゆっくり走ってもらうようドライバーさんにお願いしよう
・メーターをしっかり見よう
など工夫ができました。
これは、考える力や交渉力に繋がります。
それぞれにメリットデメリットがあるので、天秤にかけて判断すると良いでしょう。
●旅は、決断力がつく
普段の生活では、起きる時間や帰宅後の過ごし方などがだいたい決まっていて、特に考えなくても時間は過ぎていきます。
でも旅に出るとなれば、決めなきゃいけないことがたくさん!
お子さんがある程度の年齢なら、親が主導でただ連れていくのではなく、旅のプランを企画してもらうことで、考える力はもちろん、決断力を身に付けることができるでしょう。
その際、失敗や無駄はつきものです。
でも、それこそが糧になり、それを学べるのが旅なのかな、と思います。
私の体験談ですが、イギリスのホテルのモーニングでは、メニューを全て自分で選択することができました。
どの種類のパンにするか、といったことはもちろん、卵の半熟加減やベーコンの焼き具合まで、細かに指定できるのです。
最初は「全て自分好みにアレンジできるってイイ!」と思っていたのですが、これが続くにつれて、だんだん面倒に思えてきました。
このあたりが日本人のサガだなぁと思うところでもあるのですが、海外ではこうして常に「自分で選択する」ということが習慣になっているのですね。
そうした文化の違いや自分の感覚も、旅を通じて感じることができます。
●現地の言葉や通貨、文化の違いを肌で感じられる
行き先が海外なら、現地の言葉や通貨を学ぶ良いキッカケになります。
勇気を出して話しかけてみたり、欲しいものを自分で買ってみたりすることで、コミュニケーションはもちろん、その国の通貨に触れることができるのも学びです。
世界は広いということ、その気にさえなればいつでも羽ばたけるということを、ぜひお子さんに実感してもらいましょう。
文化の違いひとつとっても、例えば日本では、困っている人を見かけても、積極的に話しかけるということは少ないのではないでしょうか。
声をかけられたら親切に案内することはあっても、自分から話しかけるのはハズカシイ。。
香港では、道ひとつ、鉄道の乗り方ひとつとっても、困っているとススッと通りすがりの方が近寄ってきて、ササッと教えてくれました。
海外では、階段しかなくてもベビーカーを一緒に運んでくれるなど、当然のように助けてくれるため、エレベーターがなくても困らないそうですよ。
そんなふうに現地の方と交流できることも、旅の醍醐味ですね。
●都道府県や世界地図を体で覚えられる
例えば、都道府県の名称や特産物を机上で覚えるよりも、
・おばあちゃんの家に行くには、飛行機と電車を乗り継がなければならないほど遠い
・いつも食後にはミカンが出てくるなぁ
・自分が住んでいる場所よりも暑い!
など、五感を使って実体験することで、体で覚えることができます。
そんなふうに「都道府県を体で覚える」経験を積んでから小学校高学年になれば、「全ての都道府県を覚える」という課題が出た時、すんなり覚えられるのです。
これは地図に限らず、言葉でも計算でも同じです。
「体で覚える」経験をたくさんさせてあげましょう。
ここでは旅に出るという視点でお話しましたが、子育て真っ最中には、そんな余裕なんて持てないこともあるでしょう。私もそうだったので、それは当然です。
頻繁に海外に行きましょう!ということではありません。
ほんの少しの冒険で良いのです。
・いつも行く公園とは別の公園に行ってみる
・いつもの道とは違うルートを通ってみる
など、「いつもの枠」をはみ出す行動を子どもに決めさせて、子どもにやらせてあげることで、考える力や決断力を育ててあげてくださいね。