母学アカデミー学長 河村京子が伝授
”成功する子ども”を育てる究極メソッド

母学コラム

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【全体を見て今を決めるか、今を進めて全体像が出来上がるか】

2022年6月、私は2年半ぶりのイギリスに来ています。

イギリスへ出発する日、私はほぼ徹夜で朝を迎えます。

イギリスと日本の時差は8時間、フライトは15時間です。

朝9時に日本を出発してイギリスに到着するのは現地の夕方なので、着いてすぐ眠ることができれば時差ボケが最小限で済むのです。

そのためには、飛行機に乗ったら早めの時間帯に眠れるようにしておくことが大事です。

早めに眠るためには飛行機に乗る頃には眠くなっている必要があり、イギリスに着く頃にまた眠くなっている必要があるのです。

人間は眠いのを我慢することはできますが、夜中の2時や3時に眠くないのに眠らなければならない、というのはとても難しいのです。

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私はいつも、こんなふうに

「先(全体)を見て、今やることを決める」

ことで、物事をスムーズに進めています。

これは時差だけでなく、多くのことに当てはまります。

例えば子どもの勉強。

・小学1年の我が子が足し算ができない
・1分= 60秒、1時間= 60分が理解できない

もし我が子がこんな状態だったら、お母さんは焦るかもしれません。

もし私が今、小学1年2年生の親だったら、

・前者は徹底的に教えます。
・後者の場合は放っておきます。

なぜでしょう?

それは算数の勉強の全体像を見ているからです。

算数の勉強の最終目的は「大学受験」です。
(勉強の最終目的は大学受験ではありませんが、この場合は限定して考えています)

足し算→かけ算→筆算→方程式

これらは繋がっています。

算数から数学になっても繋がっていきます。

その最初の足し算でつまずいてしまったら、後々まで尾を引きます。

陸上のハードル競争みたいなものです。

1つのハードルを倒してしまったら、ハードルを起こして次のハードルへ向かうのが難しくなります。

その間に勉強はどんどん進みますから、追いつくことが難しくなります。

だから、ハードルが倒れた瞬間に誰かが手伝ってあげなくては手遅れになります。

しかし「時間の単位」や「長さの単位」は、それらのハードル競争とは別の部分です。

大人で1時間= 60分が理解できない人はほとんどいないでしょう。

つまり放っておいても自然に理解できるわけです。

放っておいても自然に理解できることを小学1年生に無理矢理教えると劣等感が強くなってしまいます。

「自分は算数ができないんだ」

と子どもが思い込んでしまったら苦手意識ができてしまいます。

そんなふうに、

全体像(大学受験)

今の現象(足し算や時間の単位)

を見ると、今の現象が重大なことなのか些細なことなのか判断できると思います。

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こんなお話をすると、

・図形はどうですか?
・速さ距離時間はどうですか?
・面積はどうですか?

という質問をいただいてしまいそうです(笑)

けれど残念ながら、それでは「全体を見る」ということが伝わっていないということになってしまいます。

母学は「勉強を教える」ことが目的ではありませんので、ここでは

「算数の何が大事で何が大事ではないか」

は置いておきます。

確かに、

「全体を見る」→「細部を見る」

が大事なのですが、「全体」はすぐには見えません。

「細部」はよく見えます。
(特にできていない欠点の部分)

だから気になるのです。

そして細部が気になりすぎると全体が見えなくなります。

まるで「鶏が先か卵が先か」の問題です。

今の現象だけを見ると焦ってしまうかもしれません。

だからこそ「全体を見る」ことが大事なのです。

私は何事でも「全体を見る」ことが大切だと思っています。

・どんな家に住むのか
・子どもの教育をどうするのか
・老後どう過ごすのか

すべて「全体→今すべきこと」の順に考えています。

あなたの物事を考える順番は

「全体→今すべきこと」

ですか?

それとも

「今だけを見る」

ですか?

ちょっと立ち止まって考えてみてください。

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