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母学アカデミー学長 河村京子が伝授
”成功する子ども”を育てる究極メソッド

母学コラム

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【コロナウイルス後の子どもの教育について考える〜オンライン教育のメリット・デメリットと、取り入れ方〜】

コロナによる休校や自粛生活で伸びたものがあります。

それはオンライン視聴時間

私自身、Facebookをながめる時間は確実に伸びました(笑)

まだまだコロナは終息しませんが、今後、社会はきっと大きく変わっていきます。

中でも、子どもたちの中で大きく変わるものがあるような気がしています。

それはオンライン教育

コロナ休校の間だけでも、いろいろな団体がオンラインのプログラムを公開してくださったり、学校がオンライン授業を始めたりと、子どもたちのオンライン化が大きく進んだと思います。

オンラインとどうやって付き合うか? 

という問題は、すぐに向き合わなければなりません。

というのも、オンライン教育には、メリットもありますが、デメリットもあるからです。

メリットについては分かりやすいですが、デメリットについてはどこにも書かれていないので、自分で考えなければなりません。

今回は、【コロナウイルス後の子どもの教育について考える〜オンライン教育のメリット・デメリットと取り入れ方〜】というテーマで、私の考えをお伝えします。

小学生のオンライン授業 イメージ

●オンライン教育のメリット●

まず、オンライン教育のメリットについて。

・いつでもどこでも学べる
・便利で分かりやすい
・知識を習得するには向いている
・高校受験や大学受験など、短期間でたくさんのことを覚える際には効率が良い

など。

オンラインは便利でわかりやすい

これは事実です。

例えば、星座を覚えるとき。

プラネタリウムのように空に星が出て、「これがハクチョウ座です」と線が引かれると、頭の中にスーッと入ってくるでしょう。

知識を頭に入れるには、オンラインはとても優れています。

中学生や高校生であれば、高校受験や大学受験などで膨大な量の知識を頭に入れなければなりません。

そんなとき、オンライン教材を積極的に取り入れれば、とても効率がいいので上手に使うといいと思います。

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●オンライン教育のデメリット●

一方、オンライン教育のデメリットについては、次のことがいえます。

●考える力や思考力は、オンラインでは身につかない●

「勉強」とひとことで言っても、大きく2つに分けられます。

ひとつは、知識を頭に入れること。
もうひとつは、考える力をつけるということ。

“勉強”というと、知識が頭に入っていることと捉えがちですが、考える力がないと本当の学力が身についている、とは言えません。

オンラインはとても分かりやすい反面、“分かりやすい”ということはつまり、“考えなくても理解できた気になってしまう”ということでもあるのです。

例えば、積み木がいくつか積んであって、その数を答えるような問題。

表から見ると3つだけど、裏にはあと2つ隠れている、というような場合。

オンラインだと、その図が回転して、裏側にある積み木が一目瞭然で分かるようになっています。

とても分かりやすい反面、きちんと理解していなくても、分かった気になってしまうのです。

本来であれば、紙に書いてある積み木の絵を頭の中で回転させる、という労力が必要です。

そして、そんな労力とイメージする力こそが“考える力”なのです。

その肝心な部分を映像が担ってくれることで、子どもは考える必要がなくなってしまいます。

分かりやすい=頭を使わない

ことでもある、ということを、ぜひ知っておいて欲しいと思います。

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●オンライン教育に慣れるほど、体を使った体験が少なくなる●

オンライン教育に限らず、ゲームやYouTubeについても言えることですが、“指先1本でコントロールできる”ことで、体を使った体験が少なくなってしまいます。

例えば、オンラインなら、指先ひとつで恐竜や植物のことを一瞬で調べることができます。

恐竜が立体的に画面上で動き、とても分かりやすいです。

恐竜から植物へとテーマ変更する際も、指先ひとつで簡単に切り替えられます。

その一方で、これがオンラインではなく図鑑だったらどうでしょうか?

本棚へ行き→分厚くて重い本を取り出し→調べたいページを探す

という労力が必要です。

恐竜の図鑑には植物のことは載っていないので、植物のことを調べたくなったら、

恐竜の図鑑を戻す→植物の図鑑を取りに行く→調べたいページをまた探す

という手間が必要です。

でも、この手間こそが、“体を動かして” “重い本を開いて”わざわざ調べたことにより、体感として記憶にも刻まれるのです。

オンラインに慣れれば慣れるほど、このように体を動かしたりページを探したりすることが面倒くさくなってしまいます。

お子さんが低年齢であるほど、“自分の体や五感を使って考える”ということを大事にして欲しいと思います。

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●メディアには、離れられなくなる中毒性がある●

「メディア中毒」という言葉があるように、オンライン教育に限らず、スマホやタブレット、YouTubeなどのメディアには、離れられなくなる中毒性があります。

「子どもがタブレットから離れません」
「無料で公開されているオンライン教材を勉強させていたら、いつの間にか他のサイトを見ていました」
「あまりにも酷いので取り上げたら、大暴れしてどうしようもありません」

こんな相談が、私のところにはたくさんきています。

・便利だから
・子どもがヒマそうだから
・子どもが静かにしてくれるから
・子どもが一人で勉強できるから

こんな理由で、もしあなたが安易に取り入れたら、今後、子どもとのバトルが始まるかもしれません。

子どもにいつ、どのようにオンライン教育を取り入れたり、スマホやタブレットを与えたりするのか?

これについて、今一度考えてみましょう。

●オンライン教育のメリット・デメリットを踏まえた上で、コロナウイルス後の子どもの教育について考える●

ここまで、オンライン教育のメリット・デメリットについてお話しましたが、オンライン教育が悪いと言っているわけではないのです。

今の子どもたちは、ITなしに生きていくことはできません。

大人になってもネットを使わない・使えないことは、大きなマイナス要因になります。

これからの子どもたちは、大人になるまでにITスキルを身につけないと、選べる仕事に大きく制限がかかるでしょう。

そこで大事なのは、「いつ」「どのように」オンライン教育を取り入れたり、ITスキルを身につけさせたりするのか、ということです。

少なくとも、コロナの影響で、

・非常時だから
・親がラクだから
・便利だから

という理由でオンライン教育に飛びつく前に、一呼吸して落ち着いて考えてください。

特に、まだ低学年や未就学児のお子さんに安易に与えると、親子とも苦しむことになるかもしれません。

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●キーワードは“自律”●

では、「いつ」「どのように」取り入れたらいいのか?

ということですが、キーワードは“自律”です。

つまり、“自分で自分を律することができるか”ということです。

例えば、

・時間がきたら、テレビのスイッチを自分で切ることができるか。
・決められたお手伝いを自分でこなすことができるか。
・約束以外のオヤツやおもちゃをガマンすることができるか。

こんなことができていれば、“自律”ができていると言えます。

ただし、本当の意味での自律ができるのは、おおよそ9歳を越えてからです。

幼稚園児が、

・テレビを消すことができて
・お手伝いができて
・オヤツやおもちゃをガマンできて

いたとしても、スマホやタブレットには簡単にハマってしまうことは考えられます。

オンライン教育に限らず、スマホ・タブレットを与えることについて、「いつ」「どのように」取り入れるのか?じっくり考えるキッカケになることを願っています。

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